Some Kind Of Wonderful

恋しくて [DVD]

恋しくて [DVD]

というわけで学園映画への理解を深めるべく、まずは「恋しくて」(1987年)を視聴した。
絵が好きで給油所でバイトしてる主人公の少年KeithにEric Stoltz、密かに主人公に思いを寄せる幼馴染で男勝りの少女WattsにMary Stuart Masterson、主人公が好きな憧れの少女Amanda JonesにLea Thompson(Back to the Future!)といった配置。
物語はWattsの複雑な乙女心に身もだえするように出来ている。
Amandaに惹かれ始めたKeithの気を惹こうと画策したり、女性問題を親友という立場で答えなくてはならない状況に耐え切れずに関係を切ろうとしたり、それでもKeithのために何かをせざるを得ずに運転手を買って出たり、ひたすらいじらしいというか切ない行動を取り続けるのだ。特にキスの練習台となるシーンは何度見ても素晴しい。
そしてAmandaとの仲が進展する様子を遠くから涙目で眺めている彼女の姿に、当然ながらおいらのハートは鷲掴みである。
しかし話はそこだけではなく、大学進学を望む父親との正面衝突、クセの強い妹とのやりとり、Amandaの内面の吐露(「私は男のコが飾りに連れて歩くタイプよ。それに甘んじてきた。自分を殺して誰かと一緒にいる方が孤独よりマシ」という自嘲的な台詞が凄かった。)、アメリカ学園内階級差(「絵に給油のバイト。親友は男勝りの女の子。アメリカでははみ出す」)なぞを背景にしつつ描かれている。まあそんなことは瑣末といえば瑣末だけどね。
しかし、ヒアリングができんから字幕で内容を追うしかないのがつらいなあ。本当に分かりやすい言葉しか聞き取れないもんな。
粋な台詞はやはり英文を味あわないと。