Weird Science

学園映画の理解を深めるべく1本目は「Some Kind of Wonderful」を鑑賞してラヴロマンスの何たるかを知った。
そして本日は2本目、「エレクトリック・ビーナス ときめきサイエンス」(1985年)である。
もうタイトルからしてB級以下といった臭いが漂っている。
粗筋もまた期待を裏切らない内容。
「冴えない高校生コンビが親のいない週末、“フランケンシュタイン”を参考にコンピュータを使って理想の恋人を創造するというマッドサイエンティストさながらの計画を敢行。出現した美女は2人を一人前の男の子として胸張って生きていけるよう漢気溢れる(?)サポートを繰り広げる」
いくらジョン・ヒューズ監督脚本作品だからといって、あまりといえばあまりな内容。ツッコミ所満載だ。
だいたい劇中使われているPCからして今は懐かしい5'フロッピーディスクで作業している上、言語はBasicくさいし、回線接続は音響カプラっぽいし、ハッキング先のスパコンも時代を感じさせるし、理想の女性の情報をインプットする方法がPlayboyのグラビアを切り取ってスキャナーらしき開口部に次々と放り込むといういい加減さ。そこまでやっておいて最後はブラジャーを頭にかぶった少年2人が理想の美女召喚儀式を行うという、「サイエンスじゃねー!」と思わず突っ込みが入る底抜けの阿呆さが素晴しい。
まあ、頭をからっぽにして楽しむならば、理想の美女がなぜか「女ドラえもん」(「ハイスクールU.S.A. 〜アメリカ学園映画のすべて〜」での表現)に見えるのも御愛嬌。
惜しむらくは登場する理想の美女がちょいと私のストライクゾーンからはずれている点、というかキャスティングとしてどうか? と首をひねることしばし。単に気風のいい姉御にしか見えないよなあ。あと主人公2人の相手となるガールフレンドも化粧がキツいし、85年ってそんな風俗だったっけとかなり戸惑う部分あり。
それでもテンポとノリ良くひたすら軽い展開には救われる。
ともかく複雑な心持になる青春コメディではあった。
(あとエンドクレジット見てたら、Mike OldfieldやOingo Boingoの楽曲が使用されてた。そこらへんのセンスは良いと思う)
ああ、歯切れが悪い。というか後味がすっきりせんよな。どうしたものか。