本日の戦果


 ■海街Diary1 蝉時雨のやむ頃 吉田秋生 小学館
吉田秋生なんて何十年ぶり(それは大袈裟か?)に買ったんだか。
この人の作品は「夢みる頃をすぎても」「吉祥天女(4巻中3巻まで)」「河よりも長くゆるやかに」「櫻の園」しか読んでない。
BANANA FISH」あたりが有名であろうけど、どうにも食指が動かずに現在に至る。
で、久々に新刊を手にとってみたが、とても懐かしい感じ。普通の生活を明るく描いて読ませる中に、ピリリと因業背負って生きてます系のスパイスの利かせ方が吉田秋生っぽい。
「大人のすべきことを子供に肩代わりさせてはいけない」とか「死んでいく人に向き合うのはとてもエネルギーのいることなの。許容量が小さいからってそれを責めるのはやっぱり酷なのよ」とか、筋の通しっぷりがなんとも。
物語の中では3+1人姉妹の父親が癌で亡くなっていて、それで「死んでいく人に〜」っていう台詞が出てくるわけだけど、実際おいらの母親が癌で亡くなる前は同様の問題に直面していたので、ぐっとくるものがあった。あれはシンドイもんですよ。この言葉、自分が年取っていくと「死んでいく自分と向き合うのは…」と言い換えてもよくなるわけなのだが。これもまたキツい話になるわけだよな。
それはそれとして。
浅野のすずちゃんがいい娘で…って、なんか中学生の頃から言ってること変わらないのはどうかと思う。
(中学生の頃、機動戦士ガンダムの再放送観て「フラウ・ボゥはいい娘で…」とか思ってた。何か不幸や逆境の中で健気に生きてる娘さんには、漢心がこう揺れるって言うんですか? そういった心持から斯様な発言になるわけですな。)
やはり心はいつまでも中学生っつーか、その辺から変わらんのじゃないか、鉄は熱いうちに打てだよななどと思いつつ(もはや手遅れ。