かなわないや

吉村明美「夢の真昼(1)」を読んで
これって吉村明美版「ドラえもん」なんじゃないか。
小田桐鈴子が野比のび太で、水ノ江の婆さまがドラえもん。随分と凄いドラえもんだけど。
「あんたは素直で真面目なやさしい娘だ。だからこそ理不尽なやつにやられっ放しの弱虫に成り下がっちゃいけないんだよ」
婆さんのこの台詞は、まんまドラえもんのび太に対する視線になってる気がするなあ。
著者の「婆さまが描きたい」って思いで描かれた作品だけど、相変わらずの吉村明美節がきいていて脱帽。
佐藤亜紀 http://tamanoir.air-nifty.com/ 12-17〜12-23の日記を読んで
その洗練された舌鋒たるや、己の心は触れるだけで穴だらけになるほど。
イメージとしては「愛と誠」の1コマ目なんだよね。または「黒騎士物語」だ。
なんというか強烈な存在ってのは人を惹きつけるものだけど、ここまで要求水準が厳格なのに思わずトレースしてしまうってのは、蛾が炎に飛び込む様に似てる気がする。まったく火傷くらいですめばラッキーなんだろうが。
ともかくこれも、相変わらずの佐藤亜紀節ということで脱帽。


とりあえず3分内省した後に、いつもの日常に返るということでひとつ。