Luise(Ghaele Eladrin)登場前イメージ

「暇じゃ」
草っぱらに大の字に寝っ転がったGhaeleの少女はつぶやいた。
ここは月の女神のお膝元、Gate of Moonと呼ばれる神域。そのEladrin出張所に滞在してどれだけの月日が流れたことだろう。
重要なお役目とやらがあるからか、自分はかなり特殊な生まれであり立場であり存在であるとの自覚はあった。
だから待つことに倦むなどという贅沢が許されるとは思わないが、それでも自分の気持ちは正直なところ空高く飛翔することを求める若い雛鳥のようだとは思う。ひょっとするとMaterial Planeでの役目を担うものは、他のCelestialよりは幾分彼らに近いのかもしれぬ。ゆえに内向などと似合わぬことに時間を費やしているのであろう。
このように多感で思い悩むということは、うら若きMortalが通るという思春期に自分が相当しているからなのではないか。…などと突飛な考えも思い浮かぶのだ。
しかしどうでも構わないが、あまりにも待たせすぎではある。
「…シナリオ3冊中2冊目が終わってしまうではないか」
彼女の右手にはドイツ製槍槌が軽く握られ
http://www5f.biglobe.ne.jp/~ssbohe/pole_lucerne.htm
左手には手紙の束がおさまっている。
「Manfredめ、わらわを招請(Calling)するのに頑張っているのは分かるが、いささか脱線気味ではないか…」
彼女は先ほど手紙に目を通したばかり。
Material Planeでの彼女の相方(Buddy)となるDragonblood Human(Male), Manfredからの定期的な報告に心を向ける。
そこには誇らしげにDamageの入ったDrow ArcherにChargeしてこれを討ち取った模様が書かれているのだ。いくらMarhsalのAuraがあるとはいえ、普通のClericのやることかととっちめてやりたい。だが冒険者たるもの、後ろに引くよりは前に出た方が、平穏よりは波乱万丈を選ぶものなのではなかろうか。そう思えばその単純さが羨ましくもある。
それにしても分からないのは、手紙の後半の私の衣装についてという項目だ。
なにやらPartyには尋常でないSpotを誇る偵察に長けた人物がいる模様。かのものの視線に気をつけろと警告を発しつつも、スカートの丈は長すぎず短すぎず程よい感じで登場されたしなどと注文を付けている。曰く「ヒロインたるもの、どんな修羅場でもスカートを翻して困難に立ち向かうもの」とか。ここらへんの感覚はMortalだから…というよりも、Manfred自身に問題があるような気がする。*1
とはいえ、OutsiderだからといってLadyたるの矜持がないというのは如何なものかと思う。むしろ女は度胸、心意気が大切なのではなかろうか。
いささか胸の厚みには自信がないとはいえ、Manfred付きのCoure Eladrinから聞けば「殿方の嗜好はNine Hellより深く、Mount Celestiaより高く」とのこと。
ここで何かがひらめく。
そう、ひょっとして…ManfredはそのSpotに秀でたものと共謀しているのではないかという確信だ。
呪文 Chain of Eyesを使えば、視覚を共有することは簡単。*2
いや、相方を信じなくて何のPartnerか。複雑な物思いに沈むLuise*3であった。
「それにしても…ほんにいつ冒険に出られるのかのう…」

*1:さすがにパンツとは呼称しないパンツのようなものを! と主張するのは避けたらしい。

*2:どのような状況になるかは、島本和彦炎の転校生」1巻参照。滝沢昇をして野獣になさしめる効果あり。

*3:ドイツ読み。ルイーゼ。