大学教授のように小説を読む方法
- 作者: トーマス・C.フォスター,矢倉尚子
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2009/12/24
- メディア: 単行本
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かなり楽しめた。作品の楽しみ方には岡田斗司夫「オタク学入門」との共通点がかなりある。
http://netcity.or.jp/OTAKU/okada/library/books/otakugaku/No3.html
寓話(アレゴリー)たったひとつのたとえ
象徴性(シンボリズム)そういう見方もある
風刺?(アイロニー)期待からの逸脱
作家の意図や意識、背景にある原型と組み合わせ、社会を含む周辺状況は…そこからどういった面白さが見出せるのか。
次は筒井康隆「文学部唯野教授」を読んでみよう。
しかし毎度思うが、本当に面白い見方が板についてるヤツぁ、普通のサラリーマンなんかしてないって。
[追記]
そして筒井康隆「文学部唯野教授」を読み始めると、「象徴なんてことをいまだに言ってる輩が云々…」という話とか出てくる(笑。
1990年作品だから、ちょうどおいらが大学生やってるときの大学教授や周辺事情を下敷きにしているのだろうけど、門外漢からすれば進化というより流行って気がしないでもない。
Gamerが扱う言葉"Must Attack""May Attack"から"Card Driven"などは定義が明らかだけど、文学Local Languageはなかなかに素人には胡散臭く感じられる。でもジャンルを形作るには「優れた評価軸・評論」と「有象無象のファン」が同居している状態が必要ってのは、なんとなくあるような。
とりあえず先を読み進めよう。
いや大学教授の立ち位置とか面白いのだけど、この本が書かれてから20年経過してるんだよな。変わったのかしら?*1
*1:さてこそすべてがツクリモノとはいえ、なにがしかの真実は語っている云々とか。