ちはやふる・メモ

実に王道たる物語。
綿谷新の情熱によって競技カルタの魅力にはまった綾瀬千早は(素直)、D&DにおけるNovice Power Playerのごとく、カルタの勝負面(音に対して敏感に反応し、カルタを取ることに焦点が当たる)に注力していたが、高校で古典マニアの大江奏と出会うことでカルタに書かれている和歌の魅力へと誘導される。これは数字を追っていたPower Playerがその背後にある世界の魅力に誘導され、自分自身からその世界のことをもっと知りたいと思うようになった場面を連想されたり。いやあくまでメモ。
Roleとしては、新と奏はその名の通り、千早に「新しくカルタをはじめる」と「カルタの奏でる和歌の意味を教える」といった位置づけが可能。では太一は?

[追記]
話的には「1・2の三四郎」なんだよな。
仲間集めて試合なり競技なりに邁進するも、個々の抱える問題が表面化したり、結束が固まったり。
テイストとしては何かを成し遂げるために長所短所ある人物が集って若さをもって駆け抜ける王道の系譜。
大雑把にくくると島本和彦炎の転校生」や長谷川裕一マップス」なども枠内に入ってくるという緩さであるが。
ともかくゲーマーの心情とフィットしてる点がさらに「ちはやふる」を面白い作品にしているか。

[さらに追記]
三巻巻末の四コマは、著者が男性視点を理解していることが良く分かる。
それはそれとして、秀逸な自己作品パロにして四コマであろうか。