松嶋×町山 未公開映画を観るTV

そういやGood Hairの回(前編)を見たんだった。
米国の黒人女性がウィッグ(付け毛)にはまり、そのビジネスの実態として、インドで剃髪された黒い髪が高値で取引されてる様が刺激的だった。
インドのブローカーは「少女が寝ているときに勝手に髪の毛を切り取る」とか「映画に夢中になってるときに切り取る」とかすげーコメントをしていた。しかも「(犯罪としては)どうってことない部類だ」とまで言い切る。日本では(表向きには?)ついぞ見なくなった悪漢らしい悪漢といった趣だ。
さらに面白かったのは、ウィッグにはまる黒人女性へのコメントを求めに、街の床屋で黒人男性に話を聞いている場面。髪の毛を気にして男性に触れられることを拒否する黒人女性への不満をぶちまけるのだが、どうしてこう床屋ってところの話はどーでもいいようなことがもっともらしく語られてしかも面白いのか。いやはや。「えっちするときどうしてるの?」「騎乗位」って答えた女性も女性だが。
インドはインドで10億の人口のうち1/4(2億5千万!)が貧困層と紹介された上、宗教上の理由により髪の毛を神に捧げたと語る女性のカットの後に、髪の毛をウィッグ用に加工する現場のカットが続いたり、もうどうしようもないね君たちとツッコミを入れることも忘れるほどの展開であった。
いや世界は絶対的に間違っている。間違っているというより狂っている。なので自分も狂わないとやっていけない理論が頭でグルグルと回るのであった。後編はどうなることやら。