ぼくらは海へ

ぼくらは海へ (文春文庫)

ぼくらは海へ (文春文庫)

児童文学というよりは、少年のための、その時期ゆえに抜き差しならない問題を抱えた少年の作品。少女はカキワリ以上の存在ではない。
ゆえに、おいらには不思議と染みとおるように読めた。
あさのあつこの解説で「少年の困難は少年のもの。友情や努力や信頼だけで、簡単に取り払われることなどない。軽くさえならない。いささかも」と記されているが、結局のところどこまで行ってもかわらん厳しさってのはあるよなあ。