マコちゃんのリップクリーム

マコちゃんのリップクリーム(5) (シリウスKC)

マコちゃんのリップクリーム(5) (シリウスKC)

著者前人未到の5巻。
日本語としておかしいが作品もおかしいので、意味合いとしてあってればよし。
読みながら「ダメだ、こいつ。なんとかしないと」と心の中の焦燥感を楽しむという稀有な作品。
本当に呆気にとられる。
たとえば28ページ。
「全世界で8割のシェアを誇るよどみ商事の主力商品…」「鉄の処女(アイアン・メイデン)」
この字面だけで君の誇る近代人論理回路は空転するわけさね。
カリスマメイデン原型師って何だよ! という突っ込みも届かない。
そしてどこまで行くのか尾玉なみえとつぶやくことで、己がいまだ常識の範囲内にいることを再確認するのである。


ちなみに今回の素晴らしい台詞。
「このくそオタク。こんな布団で青い山脈たぎらせて」「おまえこそ滅するに値する劣化遺伝子だよ!」
その後の展開は強引過ぎて神がかり。