ウルヴァリンSAMURAI

予定通りうまい時間に会社から脱出できたので、ユナイテッドシネマとしまえんで19:30-の回を見てきた。

マーヴェルコミックには詳しくないが、
●不老不死でどんな傷もたちどころに治癒してしまう
●アダマンティン?という謎物質によって身体改造されていて拳から武器になる爪状の刃物を自由に出し入れできる
というのがウルヴァリンの特徴か。
当人は己の死ねない身体を持て余しているというより、過去にあった出来事によって苦しんでいる様子。
ジーンという女性の幻覚をたびたび見ている。
話は太平洋戦争中、なぜか長崎で大日本帝国の捕虜となっているウルヴァリンが、B29の空襲時に助け助けられた日本兵・矢志田との友誼を結ぶ場面から始まる。
その矢志田が2000年代に寿命で亡くなろうという時、かつて受けた恩を返すため、最期にひとめ会うため、といった理由で、ユキオ(福島リラ)をウルヴァリンの元に差し向ける。
矢志田は現代日本のトップ企業の首領にまで上りつめており、後継者問題があってそれに巻き込まれる展開だけど、娯楽映画として割と細かいところはいい加減である。
矢志田の孫マリコ(TAO)が後継者にしてヒロインとして位置づけられ、矢志田の息子シンゲン(真田広之)はそれを疎ましく思っている点が分かれば十分だ。
ユキオもマリコの妹という立ち位置のために矢志田が孤児だったのを家に引き取ったという事情がある。
全編にわたってカメラの対象物を捉えるレイアウトが惹きつけられた。登場人物というか役者の魅力がそのまま引き出されていたというのもあるだろう。
荒唐無稽な場面は映像加工で安く見えてしまうものだが、要請される場面の強調に振っていてうまく処理していた。それでもロケ地での映像が積み重なっていたからこそ、というバランスはあるであろう。
唯一残念な点は、(おいらが見逃しているだけかもしれないが)エンディングロール時に挟まれるウルヴァリンのその後の場面に、彼のボディガードを自称する彼女が居合わせなかったことだ。これもまたマーヴェルコミックでは既出のことなのかもしれないが。