早稲田松竹


早稲田松竹でスペインアニメ「しわ」を途中から見る。老人介護施設アルツハイマー男性と同室の男性の交流メイン。
途中はさまれる少年の告白と少年が認知症老人となった後世話している老女、告白された少女の話が良かった。「彼女になってよ」「雲をつかまえられたらね」淡い恋の成就エピソードにはほろりときた。その表現、雲の中で少年少女が感動しつつも「雲をつかまえたよ」「インチキじゃない」との会話が良い。
続けてフランスアニメ「パリ猫ディノの夜」は、映像表現は程よいディフォルメでルパン三世カリオストロの城(高いところの移動と追いかけっこ)やりつつ、なんかクレヨンしんちゃん(家族オチ)みたいな作品だった。暗闇での悪人たちをすり抜けて少女を助ける怪盗の表現が秀逸か。
少女と結ばれたり結ばれなかったりすることなく、母親と結ばれる落とし所は、少女の年齢設定の低さ、それは男性がおぶっても邪魔にならない合理から来るものとはいえ、残念であったりなかったり。田中芳樹夏の魔術シリーズを読んでこれを取り入れたら俺的には完璧であった。
どちらの作品も集中切れることなく楽しめた。構造がしっかりしていて過不足なく、スタイリッシュな感じがしたなあ。