Dragon430 Ghost of the Past

D&Dにはそれぞれの世界に見合った歴史が存在している。


長いこと忘れ去られた人々の古い彫像は音もなく雑草や蔓草との戦いに興じている。
壁が倒壊しひび割れた建物で、今は野生動物が住み着いている朽ちかけた廃墟は、かつて様々なドラマが繰り広げられたなれの果てだ。
冒険者たちが探検する(今となっては不可解な目的や建設理由さえうしなわれた)ダンジョンでさえ、その起源を遡ることができる。
過去はそこここに見出せる。滅んだ王国や帝国の残骸に、特定の人々や出来事を思い起こすための記念碑に、数世紀を通しても色褪せぬ英雄や悪漢の名前に。
多くの人々にとっては、歴史は既に起こった現在を形作る過去の出来事だ。
しかし君にとっては違う。歴史は昨日あった出来事だ。


現在と隔絶した時代に生まれた君は、世界を変革する文明の一員であった。
君はthe fiends of Bael Turathやdragons of Arkhosiaに住んでいたかもしれないし、驚嘆すべきMyth Drannorの都市内をゆっくりと散策していたかもしれないし、Dhakaanのゴブリン帝国の軍隊と勇敢に戦ったかもしれない。
君はこれらの国々が最も輝いていたときの姿を目撃し、信じがたい文明の壮大かつ偉大な様々な恩恵に浴した。
あらゆることが可能に思えた。
しかし現在、君はこの場所にいる。より正確に言うなら、暗黒時代ともいうべき現在にて身動きできない状況にある。
君はどのようにしてこの場所この時代にやってきたのか?
たぶん何らかのアクシデントがあったのだ。


おそらく自らが犯した犯罪か過失の罰として、または時の流れに対する魔法的な実験の一部として、君には時間停滞措置が施されたのだ。
何らかの魔法的な災厄が起きて、君のいる時間から遥か彼方の世界へと転移するため、君を時間流の数世紀も先に押し進めたのかもしれない。
しかしながら、その旅は既に終わり、君は今変わり果てた世界にいる。
君のよく知る人々は骨となり塵に返った。
君がとても愛着をもっていた都市は今、モンスターはびこる廃墟となっている。
君が過ごした日々は、君だけが思い出せる失われゆく記憶の断片だ。
そして今、君は選択しなければならない。
失われた過去を嘆き悲しみ不運を呪うのか、さもなくばこの新しい野蛮な世界を受け入れるのか?
もしくはそう、希望を取り戻すべく、古き失われた王国を復活させるのか? その際には以下を参照せよ。
帝国は時の試練を乗り越えているかもしれず。
Ghost of the PastのThemeを採用時に最初にすることは、キャラクタがどの時代のどこからやってきたのか決めることだ。


彼/彼女はどの時代に生まれたのか?
自分の所属する国をなんとよんでいたのか?
D&DのNerath世界を遊ぶなら、Bael TurathやArkhosiaのような伝説の帝国(the legendary empires)のひとつを選択してもよい。
もしFRやGreyhawkやDragonlanceで遊ぶなら、キャンペーンの現時点に先行する文明のうちのどれからも選択することができる。
グレイホークなら、国土を灰にした大変動(the Twin Cataclysms)以前の古代Suloise帝国(the ancient Suloise Empire)出身としてもよい。
ドラゴンランスなら、第三次ドラゴン戦争に参加したであろう(略。
レルムなら、Netherilの凋落に巻き込まれたり、Cormyrの勃興時に立ち会ったり、Myth Drannorの街路をあるいたり。


公式世界あるいは独自の世界で遊んでいる場合、あなたのキャラクタがどの時代、どの場所からやってきて、何を知っているのかについてDMに相談すること。
種族を選択するときは、キャラクタと同じ文明で暮らしていた人々について留意すること。
Bael Turathからやってくるキャラクタであるなら、HumanかTieflingが予想されるということだ。
Arkhosiaから来るならDragonbornであろう。
君のクラス選択もまた、この普通でないキャラクタの起源を反映させるべきだ。
種族やクラスにかかわらず、古代の文明の美徳や悪徳があなたのキャラクタの個性を形作った。
彼/彼女の振る舞いや考え方は、現在生きている人々には奇異に見えるかもしれません。
FeatやPowerを選択するとき、所属グループにとって普通でない選択をすることでキャラクターらしさを強調することができる。
最後に、あなたのキャラクタの共通言語を決める。
彼/彼女は高度な教育の成果として素早く学習できたり、時空を超えてきた魔法の影響で言語を獲得しているかもしれない。
あるいは、おそらく誰でもそのキャラクラの言葉を話せるのかもしれない。彼らの帝国の言葉の系譜が共通言語となったのかもしれないのだから。