エウレカ7

毎度毎度レベルが高くて恐れ入る。なんつーか隙がありませんよ?
個人的には、とくにエウレカの感覚の描き方が非常に面白いと思いますが。
レントンは女性の「いい匂い」だとか「やわらかい肉感」だとかに、非常に思春期の少年らしい反応を示します。つまり肉体の感覚について敏感であるわけです。
ひるがえってエウレカはここらへんの感覚はすっぱり抜け落ちている。
抱きしめらても嫌がるでもなく照れるでもなく、それに付随する感覚描写がない。
これはレントンがうまくリフできないというコンプレックスを抱いているのと対照的に、エウレカは完璧ともいえるLFOの操縦技術を持っているという対比にも表れている。
彼女はあまりに自然であまりに感情の起伏がない。
「母親」としての自分について悩む点がなかったら、あの世界に生きる人間としてもほとんど境界線スレスレで救いのない設定ということになるだろう。
物語の設定に引きずられすぎるとエヴァ綾波のような扱いになるだろうし、エウレカがこうして他人との絡みを地道に描かれることによって、設定として定められた存在をどのように越えてゆくのか、それが私の最も見たいものであり作品に期待する点であったりします。


営倉入りしたレントンに3人の子供たちが(たぶん)謝っている(和解している?)シーンが、なかなかいい。
子供たちの膝から下のシーンだけで、ほとんど描写しているのだ。
最後にレントンエウレカが話している場面で、子供たちが目を閉じてその会話を受け止めて「つづく!」となるのもいい。
心をグッとつかまれることですよ。
同じ営倉入りでも、ガンダムSeed Destinyのトゲトゲ場面とは大違いですよ?