ナルニア国物語

冒頭のあらすじは小学生の頃から知っていたが、作品を通して読んだことはなかった。
まあ、ざっくり言ってしまえば少年少女のためのファンタジー作品。
第二次世界大戦下の英国ロンドンが最初の舞台で、4人の兄弟姉妹が疎開先の家で衣装箪笥の奥の異世界にて冒険…といった物語。*1
子供と動物がふんだんに登場し、ディズニー作品の本領発揮とばかりに僕らの心をとらえて離さない。兄弟姉妹の絆といった点も王道だ。
まあ、それは誰でも抱く感想か。
個人的には、冒頭のロンドン空襲から疎開していくあたりまでで、ディクスン・カー「連続殺人事件」が頭を過ぎっていた。
別にミステリーマニアでもないのだが、昔読んだ中では最高に自分向きの作品であったのだ。*2
この作品の中でも頻繁に空襲を受けるロンドンを避けてスコットランドに向かう列車のシーンとか出てくるのだが、灯火管制下を夜間移動しているため、列車の窓には覆いがされているなどの描写があったりした(確かそのはず)。
そうしたイメージが強いため、明るく色彩豊かな大地を列車が走る冒頭シーンにはちょっとした違和感があり、久米田康治氏が「ナルニアは明るいところで戦いすぎる」といった点が、妙に頷ける。いや先にそういった指摘があったから気になったのかもしれないが、後半の戦闘シーンは同様に感じた。
明るい方が見やすいし分かりやすい上、作品が作品なので別に突っ込む点でもないのだが。


ともあれ少年少女の冒険は面白く楽しめた。
だが、DnDを遊んでいる人間としては、やはり魔女の戦いに感動しないわけにはいかないだろう。
確かにアニマさんが指摘しているように、CentaurのTwo Weapon Style最高! とか
HarperBard氏の指摘しているように、Lance Charge is Great! とか
あるかもしれない。
でも、おいらはWitchのTwo Weapon Styleに感動を覚えた。
だって、かっちょえーんだもん。
High Level Wizard(たぶんTransmuter)が、片手にRelicっぽいRod、片手にLongsword、悪とはいえ己の矜持を賭け胸をはって堂々と戦う様は、壮絶の一言デスヨ?
あ、Sorcererかもしんないけど。
4人兄弟の長男(Unicornに騎乗してたPaladinっぽいSword&Shieldの少年)との戦いも容赦なくてイイ感じであった。*3
だって、Palainと一騎打ちして優勢を保つ二刀流Wizardって図式だけでも、かなり心打つものがあるよ。凄いっすよ。
そしてPolar Bearの戦車! ああ、乗ってみたい…。
[追記]
エンディングテロップにちゃんと武器製作誰々・防具製作誰々…と記されているのが妙にウケた。

*1:ここらへんのストーリーラインは学研の百科事典にも掲載されているレベルなのでネタバレというわけでもなかろう。

*2:大爆笑ラヴコメ作品だと今でも思っている。

*3:詰めが甘いのは物語の要請上、いたしかたないであろう。