NHK マネー資本主義 (1) “暴走はなぜ止められなかったのか?”

1980年あたりから(住宅)ローンという借用書を買い取って、それをある基準によって括り、利鞘を乗せて債権として売り出すようになる。=>モーゲージ債(Mortgage Backed Securities)
これが金融商品として当たり、投資銀行(investment bank)はこぞってこの分野で収益を上げるようになる。自己勘定ビジネス。
株式による自己資金以外に銀行からの借り入れを元手に、こうした商品の材料を揃えている。この自己資金の何倍もの借り入れ分をレバレッジ他人資本)という。
これは当然リスクになる。
最後には実体経済(GDP)の4倍近くもの借用書が出回るようになっていたとか。
加えて稼ぎ頭である社員が、こうした金融商品の収益のデカさから固定給であることに異議を唱える。利益に連動したボーナス支給といった形で収益というより収奪の青天井へと突入していく。
「客を“ひんむしる”(Reapingと言っている)」と表現している。
ここでの金融商品とは、損するかもしれない福袋(国債社債・ローン・サブプライム債の詰め合わせ)、つまりリスク詰め合わせ商品だった。
これを量産して世界中にばらまいたために、リスクは世界規模に充満したのであった。
リーマンブラザースにはサブプライムがヤバイという情報も、それを扱っているローン会社がトラブルを抱えてることも報告されていた。それなのにローン会社ごと抱え込みに入っている。
業界4位から1位に躍進したものの、リスク管理よりも利回り追求へと傾斜して歯止めが掛からない状態に。リーマンブラザースはレバレッジ40倍というリスクを抱えていたとか。
凄い話だ。