The Abyssal Plague (序文)

James Wyatt
我々が知っている既存の次元界の彼方、暗黒の事象面において、鎖によって戒められた神が自由を渇望していた。
彼の意志は長い間死んだ状態にあった世界(universe)の残滓に力を吹き込み、--金の斑点と銀の葉脈に彩られた赤い液体が放たれる--かの神はこの液晶を自らの計画の準備のために世界を繋ぐものとして送り込んだ。
しかしVoidharrowを強制的に引き起こすだけがその意志ではない。
Voidharrowの力によって、Dragon "Vestapalk"がNentir Vale中にAbyssal Plagueを広げるための悪魔の軍団(a horde of demonic minions)を創設することを意図している。
しかして、その脅威はひとつの世界だけに留まらない。
フェイルーン(Faerun)やアサス(Athas)では腐敗した悪魔(tainted demon)や猛毒なる疫病(virulent plague)の突然の発生に対応しなければならない。
Voidharrowは複数世界(multiverse)を覆い尽くすのだろうか?
鎖で戒められた神は自由になるのだろうか?
さもなければ、この時代の英雄たちがAbyssal Plagueを終わらせることになるのだろうか?
Abyssal Plagueは複数のDnD世界にまたがる出来事だ。
7冊の小説と5本の短編は3つの世界の行く末を物語る。そしてその影響は「Monster Vault:Threats to the Nentir Vale」のような製品やこれから行われるEncounterによってフォローされる。
今月発売予定のDon Bassingthwaiteの小説「The Temple of Yellow Skulls(黄色い髑髏の寺院)」によって、Abyssal Plagueは状況開始となる。
そこでは「Heroes of the Fallen Lands」や「Heroes of the Forgotten Kingdom」を使って構築された、Bill Slavicsekの「Mark of Nerath」の登場人物、エラドリン・ウィザードのアルバノン(Albanon)やヒューマン・ファイターのシャラ(Shara)やハーフリング・ローグのウルダン(Uldane)も出てくる。
また、そこに立ち塞がるのは憑依された謎の悪魔ヌ・アリン(Nu Alin)と、グリーン・ドラゴンたるヴェスタパルク(Vestapalk)。彼らがPlagueを告げる先触れの双璧である。
このAbyssasl Plagueは一種の実験だ。
わたしたちは読者をひとつの世界に留めるより複数世界に興味を持って読んでもらうようにするため、この出来事が異なる世界の物語ライン(ワールドごとの小説のシリーズ)の架け橋として機能するかどうか見たかった。
わたしたちはまた、TRPGゲーマーと小説の読者の間で共有される場を作り出すことで、小説・ゲーム両方で経験できる出来事を提供したかった。
その成果はまだあらわれてはいないが、今後わたしたちが向かうべき方向となっている。
[追記]
nekohaus(ぱらでぃん)さんから、Voidharrowは「虚無の禍」としたらどうかとの提案。なるほろ。