ライプツィヒ:リュッツェン古戦場(ドイツ)

>グレイフスヴァルトからベルリン経由でライプツィヒ


この朝はトラブルなく出立できるかと思いきや、チェックアウト時にホテルのフロントがヴァーチャー(Vaucher?)を要求してくる。
支払い証明書のようなものなので、これが承認されないとチェックアウトできない。
旅行代理店の方からコピーが着いているはずだと片言で説明するも納得してくれない。
仕方がないので、前日のガイド・スエツグさんの名刺を見せ、朝の8時だというのに電話して彼女から説明してもらう。
これで何とかフロントが収まった。あやうくまたもや宿泊費を二重に支払ってしまうところだった。


タクシーでグレイフスヴァルト駅に向かう。本当に田舎の駅といった趣で、風情がある。
InterCity(IC)に搭乗して2時間。これでベルリン東駅に到着。
(見たところ私の前に女子大生風の娘、後ろの席にオバさんが座っているだけで、車内はガラガラだった。
 さすが田舎駅が始発なだけはある。ベルリン到着時、前の席の娘は何かノートを広げた机に突っ伏して寝ていた)
有料トイレ(50セント。0.5ユーロ)を利用しただけでベルリン東駅からライプツィヒへのInterCityExpress(ICE)に乗り換える。
(最初喫煙車輌に入ってしまい、座っていた女性に確認したところ自分の席は前の車輌であると分かった。
 例によって4人席コンパートメント。私の隣だけ乗客がいないのは、気を使ってのことだろうか?)
午後2時過ぎには無事ライプツィヒ駅に到着した。
ガイドの小菅(kosuga)さん(30歳前後の可愛らしい人妻。夫は建築家で2度のレイオフにあったそうだ。実家は埼玉県浦和)と合流。
さらにクールな感じで細身の紳士風の運転手とも合流。


まずは3万円ほどユーロに両替。
これで残りの日程を乗り切るつもりが、明日のプラハはユーロが使えず別途両替しないと駄目かもしれないとか。
ちと不安。
時間もなくこちらの要望を伝えたところ、近辺にリュッツェンの戦いで戦死したグスタフ・アドルフに関する資料館があるという。
まさにうってつけだったので、リュッツェンに向かうことにする。
資料館は小さいながらも充実したものだった。
つい先日ストックホルムの王宮博物館で見たグスタフ・アドルフが戦死したときに騎乗していた馬の剥製、そのポートレイトが飾ってあったりした。
見ればスウェーデンの研究者がグスタフ・アドルフの血液をDNA鑑定をしている写真も飾ってあり、大いに驚く。
ここを案内・説明してくれたオジさんは(資料館専属ガイドだが、単なる恰幅のいいドイツのオジさんにしか見えない)、
資料館落成時にはスウェーデン国王も訪れ、ちゃんと話をしたと誇らしげに語っていた。
なんでも毎年グスタフ・アドルフの命日でもある11月6日にはここでお祭りというか催しが行われるそうだ。
そういったときには、スウェーデンからの観光客や貴賓の方々が来られるということだ。
あとは雰囲気がとても良い教会が(スウェーデンからの寄贈。屋根部分が船体を逆さまにしたような構造になっている)、結婚式に利用されていると言う。
なんにしても「つわものどもが夢の跡」といった感じである。


さすがに午後2時からの半日観光では、ここまでが精一杯だった。
ライプツィヒルネサンスホテルに投宿することに。
ライプツィヒ市で旧市街は30分くらいで一周できてしまうほとの大きさだ。
やはりこの日も昼食を抜いているので、夕食をとるためもあり早速ホテルから市内散策に乗り出す。
リンク(旧市街を区切っている外周のこと)を抜けて、30年戦争に使われた砲弾を集めて作ったオブジェを見る。
その後、ガイドブックに掲載されているアウエルバッハ・ケラー(ゲーテゆかりの名物レストラン、らしい)に行くが、
団体客が入っているらしくパス。
そのままカフェ・バウム(300年の歴史を持つドイツ最古のカフェ。ゲーテ、リスト、シューマンも利用)まで行き、そこで夕食にする。
メニューがよくわからず適当なものを頼んだら、付け合せの酢漬け野菜がキツくて閉口した。やはり高くてもいいものを頼まないと駄目だ。
21時過ぎないと日が落ちないゆえ、食事後も街をぶらぶらしながらホテルに戻る。
途中でアイスを買い食いする。こちらは乾燥しているので、アイスとか炭酸飲料が妙にうまい。
中古屋なんだか古本屋なんだか分からない店で「ザクセンの地図」を購入する。食器などに惹かれるものがあったが、荷物になるのでパス。
あとはライプツィヒの本屋に寄った。
日本と同じく20時には閉店だったので詳しくは見れなかったが、SFコーナーに「ペリーローダン・シリーズ」の分厚いペーパーバッグがあったのが印象に残った。
あとはファンタジーコーナーで「Forgotten Realm」(Dungeons&Dragons)関係の小説もあった。


適当に歩いたわけだが基本的に学生の街(ライプツィヒ大学がある)といった趣で、市電が走っていて旧市街は散歩しているだけで楽しい。
時間があればたくさんある博物館を見て回るのがいい感じなのだが、まあやむなし。
非常に気持ちの良い街であることは確かだが、街のあちこちを再開発している最中で工事中なのが玉に瑕といったところか。
明日はいよいよドイツを離れる。まずはボヘミアプラハ。そしてオーストリア帝国の首都ウィーン。どうなることやら。